Heart Rhythm · 2019

小児不整脈アブレーション1000例の治療成績

2006年に大阪市立総合医療センターに赴任してから12年で、小児不整脈のアブレーションが1000例を超えました。これを記念して、シニアレジデントの加藤有子先生に成績をまとめていただき、Heart Rhythm(アメリカ不整脈学会雑誌)に掲載されました。

2019年10月

論文の概要

当院で行った小児不整脈のアブレーション治療1021例の治療成績の報告です。

年齢別・体重別

新生児・乳児・幼児でも、1歳以下・4歳以下でも、不整脈に対しては治療を行っています。

疾患別

治療した不整脈の種類です。WPW症候群が約1/3を占めます。

治療成績

WPW症候群

副伝導路の部位の分布

  • 顕性WPW:左 50%、右 30%、中隔 20%
  • 潜在性WPW:左 65%、右 15%、中隔 20%

潜在性は、右側が少ない、というデータです。あまり知られていないデータだと思います。

WPW症候群:部位別・年齢別の成績

透視時間が2015〜2018年で劇的に少なくなっているのは、CARTO UNIVU systemを採用したからです。透視時間が0という理想的な成績が得られています(赤線)。

年代別に見ると、右側の伝導路が劇的に減っています。

参考データ:2026年に集計したデータ

2006〜2026年のWPW症候群のアブレーションについて、副伝導路の位置別・期間別に集計した症例数と再発率です。

症例数
WPW位置2006-20122013-20182019-2026合計
左側131105106342
中隔454552142
右側627076208
再発数
WPW位置2006-20122013-20182019-2026合計
左側119323
中隔87520
右側1210426
再発率(%)
WPW位置2006-20122013-20182019-2026全期間
左側8.48.62.86.7
中隔17.815.69.614.1
右側19.414.35.312.5

そのほかの結果

心室性不整脈の分布

15kg以下の小児・そのほかの不整脈

15kg以下の小児の成績と、心房性頻拍などの各種不整脈の治療成績です。

これからも、ますます多くの小児不整脈の患者さんが集まってくるよう、努力していきたいと思います。